運動中断のデッドライン。何日サボると効果が無くなるのか?

有酸素運動のQ&A

私は運動を継続することができません。飽き性な性格なので、1ヶ月がんばったらしばらく休んで、また1ヶ月がんばって…の繰り返しです。半年くらいやらない時もあります。それだと運動の効果は無くなってしまいますか?

このようなご質問をいただきました。

運動は継続が大事で、私は「週2~3回行いましょう」とお伝えしています。

ですがこの質問者さんは、やるときは集中して行って、しばらくやらない時もあるという感じですね。

モチベーションの問題に限らず、仕事の都合や体調不良など、しばらく運動を休んでしまう人もいるかと思います。

そこで今回は、「どれくらいの期間、運動をしないと効果が無くなってしまうのか?」についてお話します。

結論

結論
●有酸素能力
:約1〜2週間休むと低下し始める
●筋力・筋肉量:約2〜3週間休むと低下し始める

運動は、1~2週間休むと「有酸素能力」が低下し始めます。

そして2~3週間休むと「筋力・筋肉量」が低下し始めます。

これらは年齢、性別、トレーニング歴、運動強度、生活習慣などによって変わるので、「個人差があります」という前提です。

有酸素能力が低下する

1~2週間休むと、有酸素能力が低下するといわれています。

具体的に次の3つの要因によって引き起こされます。

体力が落ちる

運動を中止すると、心肺機能が少しずつ低下し、酸素を体内に取り込む能力が減少します。簡単にいうと「体力が落ちる」ということです。日常生活で疲れやすくなったり、スポーツをしている人ならスタミナが無くなるということです。

痩せにくくなる

運動運動をしなくなると、脂肪燃焼効率が下がります。運動不足によってミトコンドリアの数や機能が低下するので、脂肪をエネルギー源として使う機能が下がります。つまり、痩せにくくなるということです。

認知機能やメンタル不調

運動不足になると、脳の健康に重要なBDNF(脳由来神経栄養因子)というホルモンに影響を与えます。BDNFはメンタルバランスなどにも影響を与えるホルモンで、運動をあまりしない人は認知症になりやすかったり、メンタル不調になってしまう人もいます。

筋力・筋肉量が低下する

筋力や筋肉量の低下は、有酸素能力と比べると緩やかに低下します。

とはいえ、2~3週間以上運動しないと、筋力や筋肉量は低下していきます。

筋肉量の減少

運動による刺激がないと、筋肉を構成するタンパク質の分解が進みます。そうすると筋線維が細くなり、全体的な筋肉の体積が減少します。たとえば、脚をケガしてギプスをして入院した人が、1ヶ月後にギプスを外すと脚が細くなっています。これはダイエットによる「痩せた」ではなく、運動不足によって「筋肉が落ちた」という意味で、細くなっています。

代謝が落ちる

長期的な運動不足により、筋細胞自体が減少することがあります。筋肉量が減ると、基礎代謝が低下します。そして、さらに筋肉が減りやすくなるという悪循環に陥ります。
運動をしていて細く引き締まっている人と、運動不足によって筋肉が衰えて痩せ細っている人の体は違います。運動をしなくなると、筋細胞が減って、不健康に痩せてしまいます。

テストステロンレベルの低下

テストステロンは筋力維持に重要なホルモンですが、運動不足はこのテストステロンを減少させます。テストステロンはタンパク質の合成を促すので、テストステロンが減少するということは、筋肉の成長と修復を妨げます。さらにテストステロンは脂肪の分解も促すので、テストステロンが減ると体脂肪の増加につながります。

まとめ

運動をどれくらい休むと効果が減るかというと、

●約1〜2週間やらないと「有酸素能力」が低下し始める
●約2〜3週間やらないと「筋力・筋肉量」が低下し始める

なので、できれば週1回くらいは行いましょう。

スポーツをすれば有酸素能力が高まりますし、筋トレをすれば筋力を維持できます。

運動には「漸進性過負荷の原則」というものがあり、日常生活以上の負荷を与えた時に体は成長します。

スポーツや筋トレなどで日常生活以上の負荷を与え、健康的な体を作っていきましょう。

 

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