最大心拍数の「80%」の有酸素運動でもダイエット効果はあるのか?

有酸素運動のQ&A

ダイエット目的の場合、最大心拍数の65〜70%で運動するのが良いとのことですが、簡単にそれを超えてしまいます。最大心拍数の80%ぐらいになっても、ちゃんとダイエット効果は得られているのでしょうか?

このようなご質問をいただきました。

まず初めに、有酸素運動の効果は心拍数によって異なります。

「220-年齢」が最大心拍数で、最大心拍数の65~70%だと脂肪燃焼(ダイエット)、80%だと心肺機能(体力作り)が高まります。

今回の質問者さんは、ダイエット目的なんだけど、すぐに最大心拍数の80%まで上がってしまうとのことですね。

そこで今回は「最大心拍数の80%でもダイエット効果があるのか?」についてお話します。

結論

結論
最大心拍数の80%でも、ダイエット効果はある!

 

ダイエットの効果には、「直接的な効果」と「間接的な効果」があります。

直接的な効果というのは、その運動をしている最中に脂肪が燃焼しているということです。

最大心拍数の65~70%の強度で行う運動は、最も脂肪が燃えやすいです。

それが「ダイエットには最大心拍数の65~70%の運動がおすすめ」といわれる理由です。

 

一方で、最大心拍数の80%の運動というのは、間接的にダイエットの効果があります。

その運動をすることで「痩せやすい状態になっている」というイメージです。

具体的には3つの理由があります。

  1. 基礎代謝の向上
  2. 持久力の増加
  3. 運動後の脂肪燃焼効果(EPOC)の増大

基礎代謝が上がれば脂肪が燃えやすくなり、持久力が上がれば長時間の有酸素運動ができます。

これらはダイエットに良い影響を与えます。

そして3つめの「EPOC(エポック)」というのは、初めて聞く人もいるかもしれません。

EPOC(Excess Post-exercise Oxygen Consumption)は、運動後過剰酸素消費量と呼ばれ、運動後に体が消費する酸素の量が増加する現象のこと

 

【EPOCのメカニズム】
・体が効率的に回復し、通常の状態に戻るために必要な代謝活動が行われる。
・高強度の運動で傷ついた筋肉を修復するためにエネルギーを消費する。
・消費されたエネルギー源(グリコーゲン)を補充するのにもカロリーを使用する。

【EPOCの特徴】
・一般的に24時間程度続きますが、運動強度によっては48時間以上続く場合もある。
・運動後13時間で約13%、16時間後でも約4%の代謝上昇が確認されている。

 

このようなことから、最大心拍数の80%は痩せやすい状態を作れるので、ダイエットの効果も期待できます。

心拍数について

心拍数は、1分間に脈を打っている回数のことです。

一般的に70~80が平均といわれています。

ですが、この心拍数には個人差があります。

個人差がある要因としては、以下のものが考えられます。

・体が大きい人ほど心拍数が低い
・体が小さい人ほど心拍数が高い
・年齢が上がるほど心拍数は低下する
・更年期障害による心拍数の上昇もある
・ストレスや緊張によって心拍数は上昇する
・激しい運動をしている人ほど心拍数は低くなりやすい
・運動習慣がない人ほど心拍数が高くなりやすい
・心拍数は日中に上昇し、夜間は低下する

このように心拍数は年齢・運動習慣・環境などによって異なります。

そのため、軽めの運動でもすぐに心拍数が上がる人もいれば、なかなか心拍数が上がらない人もいます。

なので今やっている運動が、自分が望む結果に繋がっているかを見ながら、運動内容を決めてみてください。

まとめ

有酸素運動のダイエット効果には「直接的な効果」「間接的な効果」があります。

最大心拍数65~70%は、その運動をしている最中に脂肪を燃焼しているので「直接的な効果」です。

最大心拍数の80%は、痩せやすい状態を作れるので「間接的な効果」となります。

したがって、内容こそ異なりますが、どちらもダイエットの効果は期待できます。

 

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