こんにちは、トレーナーの武内です。
今日は、有酸素運動は最大で何分まで行っていいのか?についてお話します。
ジムでいろんな方とお話している中で、「痩せたいから毎日2時間歩いています」という人もいれば、「10分だけでも効果あるのかな?」と不安に思っている人もいます。
そこで今回は、初心者から競技者まで「どれくらいの運動時間がベストなのか?」「やりすぎのサインは何か?」をお話しします。
運動時間の基準
まずは科学的な指針からお話します。
厚生労働省やアメリカスポーツ医学会(ACSM)のガイドラインでは、
✅健康維持には、週に150分以上の中強度運動
✅1回あたりは、20〜60分程度
が推奨されています。
つまり、1日30〜60分を週3〜5回くらい行うのが最も効率的ということです。
「じゃあ2時間、3時間漕げばもっと痩せるのでは?」と思うかもしれません。
確かに長く運動するほど消費カロリーは増えます。
ですが研究では、
✅60分を超えると疲労物質(乳酸など)がたまりやすい
✅長時間の有酸素は 筋肉の分解(カタボリック) を招く
✅睡眠の質や免疫力が低下する
ということもわかっています。
ジムのお客様でも「毎日90分漕いでいたけど、疲れが抜けなくて体調を崩した」という方がいます。
逆に運動時間を30〜40分に減らしたら、むしろ脂肪が落ちやすくなりました。
ハードワークとオーバーワーク
ここで区別してほしいのが、ハードワークとオーバーワークの違いです。
ハードワークとは、しっかり汗をかいて、息も上がる。でも翌日には回復して、体が強くなっていく。そのような状態です。
一方、オーバーワークは、疲労が抜けずにだるい、寝つきが悪い、食欲も落ちる。これは限度を超えた「やりすぎ」となります。
運動を頑張っているんだけど「疲れ」や「だるさ」がずっと続いている人いませんか?
それはもしかしたらオーバーワークかもしれません。
がんばることは大事ですが、自分の体力や運動能力の幅を越えてしまうと、それはあまり褒められることではないんです。
一般人と競技者の違い
一般の方と競技者(アスリート)でも運動時間は異なります。
一般の方の場合、
✅初心者・健康目的 → 1回30分で十分
✅脂肪燃焼が目的 → 45〜60分が効果的
✅60分以上やるなら → 週2〜3回まで。毎日は避ける
さらに効果を高めるなら、
✅漕ぐ時間帯(朝の有酸素は脂肪燃焼がしやすい、夜はストレス解消に効果的)
✅強度の設定(息が上がるけど会話はできる程度、心拍数で言うと最大心拍の60〜70%)
これらを意識すると、時間を増やさなくても効果を出せます。
一方で、競技レベルの人は別世界です。
自転車競技やトライアスロンの選手は「2〜4時間以上」が当たり前。
目的は「大会でのパフォーマンス」なので、練習量は一般人とは桁違いです。
ただし、そのような人たちは、栄養管理、睡眠、メディカルチェックを徹底しながら行っています。
一般の方が真似すると、疲労骨折や免疫低下のリスクが高いので気をつけましょう。
「プロはプロのやり方がある」と覚えておいてください。
やりすぎの基準5つ
ここで「自分はやりすぎていないか?」を確認してみましょう。
次の症状に当てはまる人は要注意です。
①疲労感
運動の疲れは「一過性疲労」なので、翌日には無くなっているはずです。
筋肉痛が2~3日残ることはありますが、疲労が翌日になっても残っている場合は、運動時間が長いか強度が高いかもしれません。
②睡眠
運動すると適度な疲れから、夜はぐっすり眠れます。
布団に入ってから10~15分以内に眠れるのが理想です。(平均8分)
もしもなかなか寝付けない場合、寝る直前にハードな運動をしていたり、体のコンディションが良くないかもしれません。
③心拍数
自分の安静時の心拍数を知っていますか?
一般的には70~80程度と言われています。(人によって50~60と低い人や、90~100くらい高い人もいます)
もしも安静時の心拍数が普段の数値よりも高い場合、疲れが溜まっている可能性があります。
④食欲
運動するとカロリーを消費してお腹が空くので、本来は食欲が増すはずです。
ですが、食欲が落ちたり、食べても美味しく感じない場合は疲労度が高すぎるかもしれません。
⑤気分
運動をすると様々なホルモン(セロトニン・アドレナリン・ドーパミンなど)が分泌されるので、ポジティブな気分になれます。
もしも運動しているのにイライラしたり、気分が落ち込んでいる場合、精神的なコンディションが良くないかもしれません。
これらに2つ以上当てはまったらオーバーワークのサインです。
その時は運動を控えめにして、体を休ませてあげましょう。
まとめ
ということで本日のまとめです。
✅健康・ダイエット目的なら1回30〜60分(週150分程度)
✅競技者は2〜4時間もありだが、コンディションを整える
✅オーバーワークのサインを見逃さないこと
ハードワークは体にとってプラスになりますが、オーバーワークはマイナスということを覚えておいてください。
このサイトでは有酸素運動のポイントについて紹介しています。
自宅にいながらダイエットや体力づくりをしたい方は、ぜひ他の記事も読んでみてください。
より詳しい解説はYouTubeで動画にまとめています。
👉 [YouTubeチャンネルはこちら]
また、「今すぐ体作りを始めたい」「トレーナーに個別サポートをしてほしい」という方は、こちらをご覧ください。
👉 [LIFE SHIFT BODY 詳細ページへ]
コメント